昨日までの雨が嘘のように美しい空模様となった4日の朝。しかし風の強さは全く衰える様子もありません。

鵜峠を出発し、その先の鷺浦までの暫くの間、美しい海岸線を登ったり下ったりの繰り返し。



ブルーグリーンの波にキラキラと反射する太陽…これが日本海?!とびっくりするような美しさに、感動のあまり思わず笑みがこぼれてしまいます。今日は宍道湖湖北サイクリングロードを通って松江城周辺をまわり、そこから米子まで山陰本線を使って、大山寺まで登る70キロ程度のコース。松江まではあまりもの強風のために幾度か立ち止まらねばなりませんでしたが、逆に追い風に乗って平地で軽く50キロ以上で走り続けられたり、数百メートルも離れている宍道湖の水が風に飛ばされてちょっと濡れながら走ったり、いろいろと楽しい経験ができました。

しかしそこまでの強風ということは、案の定、山陰本線はストップです。


松江では、しっかりと松江城見学も。


結局2時まで待っても電車は走り出さないので、本来は輪行(※)不可の路線バスで米子駅まで向かうことにしますが、かなりのロスタイムに内心焦ります。

写真好きの友人の希望で植田正治写真美術館に立ち寄る予定なのですが、バスはノロノロとすすみ、一向に米子に着く気配はありません。あと8キロというところで、渋滞にしびれを切らした我々は途中で降り、予定には無かったルートで美術館に向かうことに。このとっさの判断が良かったのか、美術館にはぎりぎり閉館30分前に着き、ゆっくりと展示を楽しむことができました。ああ、本当にスマホとGPSさまさまです…。


植田正治写真美術館を出、中央に見える大山に向かう仲間たち。そう、これからあの山を登るんです!!

今日の宿泊先は、山楽荘という宿坊。ひたすら続く上り坂にはぁはぁ息を切らせながらも、早く夕食を食べたい一心で皆黙々と、それぞれのペースで登り続けます。


写真では分かりづらいのですが、延々と続く登り坂。でも後ろを振り返ると、夕日がきれい!もっと早く高い所に行かなきゃ、という気持ちになります。



宿に着き、お風呂で汗を流したら待ちに待ったお食事です。でも宿坊ということで精進料理…果たしてサイクリストたちの底なき胃袋を量的に満足させられるのだろうか?そしてもし、もしお酒が無かったら私殺されるな…ガーンネコ????次から次へと、心配事が横切ります。

案の定、最初に出されたお食事はそれぞれが美しいながらも小さなポーション。でもどれもがびっくりするほど美味しいんです。そして嬉しいことに、ビールはもちろん、日本酒もあるではありませんか!!これ2ラウンドは行けるかなぁ、と思いきや、地元でとれた山菜や藤の花の天ぷらに豆乳鍋…次から次へと出て来て、嘘みたいな話なんですが皆お腹いっぱいになってしまったんです。季節ごとに違った食材が提供され、秋は様々な種類の茸物が出るとのこと。これはまた、秋に来なくてはなりませぬ。




(最終日に続く)


※輪行:自転車の車輪を外し、袋に入れて電車や飛行機に乗せ旅をすること。