先日、大学時代の同期である木村有理子さんの短編映画の上映会が茅場町で行われ、見に行く機会がありました。彼女は1999年、まだ映像の勉強をしていた時に今回の映画『犬を撃つ』がカンヌのシネフォンダシオン部門に正式出品となった実力派なのですが、その噂は聞いていたものの、実際に内容を聞いたりしたことは全く無かったので、とても楽しみにしていました。



会場となったのは「森岡書店」という、ギャラリーを兼ねた本屋さん。”茅場町の戦前のビルの中”という立地も立地ですが、初めて聞く名前だったので一体どんな所なのかしら…、とドキドキしていたのですが、中に入ってもう一発でやられました。



すっごく好きな雰囲気のところ ♡。





森岡書店の入るビルの外観。窓もいい味出してます。



20人入ればいっぱいになってしまうこじんまりとした素朴な白塗りの空間で、奥には馴染みの友人の顔や卒業以来会っていない人たちの顔がチラホラ見え、一気にテンションが上がりました。そして私は一番最後の方に入場したのに一番前の正面!!そんなこんなのドキドキの中で、映画の始まり始まりです…。



スクリーンとスピーカーを一人占めしているような感覚に陥るほどの距離で水のシーンが出てきたためはじめ船酔いを起こすかと思ったのですが、しばらくしてこれがホラーだということに気づく私。バタン!という音がもろに来るのでその度に椅子の中で小さく飛び上がっていたのですが、周りの友達に気付かれるのも恥ずかしいや、とビクビクてれちゃうしながら、でもかなり食い入って見ておりました。



というのも、舞台となった家が凄いんです!キャスト、特に子役もいい味出していたのですが、それにしても家がいい雰囲気だった…。上映後のトークショーで監督の木村さんが”初めに家ありき”と言っていたのを私もうんうん首を縦に振りながら聞いていたのですが、舞台の重要性をつくづくと感じさせられた作品でした。



それにしても今後の木村さんの作品、本当に楽しみです。いずれ日本を代表する映像作家になるんじゃないかって内心思っていますが…今度はその姉妹版とも言える作品『daughters』が渋谷のユーロスペースで上映されるので、興味のある方は是非ご覧ください!(私もフラッパーの展示会の前ですが、スタッフに内緒で見に行きます…)



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木村有理子 『daughters』 (24min/DV/Standard/2007)



  4/3(木)〜6(日) 21:10〜 @ユーロスペース (1000yen)



  Story



  まりことえりか姉妹は、母親の葬儀で,かつて隣に住んでいた幼なじみのりゅうと再会する。

  葬儀のあとに,遅れて帰宅したえりかは,まりこのベッドにいる,2人を見てしまう。

  3人は,それぞれに、思い出を語り合い,幼い頃に失踪してしまった父親と,亡くなって

  しまった母親について思いをはせていくのだが…。



(momomatsuri.comより抜粋)

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